EAAって何を基準に選んだらいいの?
結局コスパがいいEAAってどれなの?
こんな方に向けた記事です。
サプリメントには様々な種類がありますが、効果を体感できるものは本当に限られています。
私自身、様々なサプリメントを試してきましたが、効果を実感できる数少ないサプリメントのひとつがEAAです。
フィジーク大会優勝経験のある管理人が、自身の経験と科学的根拠をもとに、EAAの選び方からコスパ最強のEAAまで徹底解説します!
EAAの概要
EAAって何?
EAAとは「Essencial Amino Asid」の略で必須アミノ酸のことです。
アミノ酸には体内で合成できるものと合成できないものがあり、前者を非必須アミノ酸、後者を必須アミノ酸といいます。
アミノ酸は全部で20種類あり、そのうち11種類が非必須アミノ酸、9種類が必須アミノ酸に該当します。
EAAってどんな効果があるの?
筋肉の材料は「タンパク質」です。
そのタンパク質を構成しているのが、20種類のアミノ酸です。
この20種類がひとつでも欠けていれば、タンパク質は合成されません。
なので、筋肥大させるには体内で合成できない必須アミノ酸をしっかり摂る必要があります。
テキサス大学の研究チームが行った実験では、以下のような結果が出ています。
EAA6gと炭水化物35gをトレーニング後に摂取すると、筋肉生成メカニズムの働きが摂取しないときよりも400%高まった。
引用元:Independent and Combined Effects of Amino Acids and Glucose after Resistance Exercise
また、上記と同じ量のEAAと炭水化物をトレーニング15分前に摂取すると、トレーニング中のタンパク質合成率が更に351%高まった。
トレーニング前後にEAAと炭水化物を摂取することで合計751%もタンパク質合成率が向上したとの結果が出ています。
さすがに7.5倍の筋合成効果は言いすぎな部分もありますが、EAAを摂取することで筋合成が促進されたという報告は山ほどあるので、筋合成が促進されるということは間違いなさそうです。
BCAAとの違いって?
BCAAとは、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つのアミノ酸の総称です。
このバリン・ロイシン・イソロイシンは9種類の必須アミノ酸に含まれます。
つまり、BCAAはEAAの中に含まれています。
バリン・ロイシン・イソロイシンは必須アミノ酸の中でも特に身体づくりに重要なアミノ酸です。
EAAの中でも筋肥大に特に重要な成分がBCAAというイメージです。
かといって、BCAAだけを摂取するのはおすすめしません。
前述したとおり、アミノ酸は20種類のうちひとつでも欠ければタンパク質が合成されません。
EAAとBCAAどちらを飲むか迷っている方は、EAAを選択するようにしましょう。
EAAの選び方
EAAの選び方のポイントは大きく4つあります。
「成分」・「味」・「価格」・「安全度」です。
それぞれの要素についてどのように選べばいいかを解説していきます!
成分
一番大きな判断材料となるのが「成分」です。
成分のどういった点を見ていけばいいのかは以下の通りです。
BCAA以外のアミノ酸の含有割合
いきなり難しい言葉が出てきましたが、要は必須アミノ酸のうち、バリン・ロイシン・イソロイシン以外の6種類のアミノ酸がどれだけ含まれているかということです。
EAAの中でもBCAAに該当する3種類のアミノ酸は比較的安価なんです。
EAAと銘打って、BCAAの割合が極端に多いEAAサプリメントも珍しくありません。
BCAAの含有量が少ない場合はBCAA単体のサプリメントを追加することで補えますが、BCAA以外の部分が少ない場合、単体のサプリメントがないため、成分を補うことができません。
EAAを選ぶ際は、EAA総量に占めるBCAA以外のアミノ酸割合が多いものを選びましょう。
トリプトファンが含まれているか
前述の通り、アミノ酸は20種類のうちどれかひとつでも欠けているとタンパク質が合成させません。
これを「アミノ酸の桶の理論」といいます。
EAAの中でもBCAAが筋肥大に寄与する成分としてクローズアップされがちですが、EAAは9種類揃って初めて効果が発揮されます。
EAAサプリメントには必須アミノ酸のひとつである「トリプトファン」が含まれていない製品が多くあります。
これは過去にアメリカで、トリプトファンに健康被害がある可能性が指摘され、一時的にトリプトファンを含む製品の販売が禁止されたことが背景になっています。
現在では健康被害がない説が有力ですので、EAAを選ぶ際にはトリプトファンが入っている製品を選びましょう。
”混ぜ物”が含まれていないか
「〇〇配合!」とEAA以外の成分の配合を謳っているサプリメントには注意が必要です。
EAAと相乗効果のある成分を配合したような書き方をしていることが多いですが、要は製品原価を抑えるために安い原料でかさ増ししたいだけです。
上記画像はある商品の説明欄から抜粋したものです。
EAAの量を足し合わせると14,650mg、つまり14.65gということになります。
1回分である25g中、15g弱しかEAAが含まれていないことになります。
つぎに栄養成分表示を見てみましょう。
炭水化物が5.31gとなっています。
アミノ酸はタンパク質の元になる成分ですので、炭水化物は含まれていないはずです。
この炭水化物は製品に含有されているクエン酸や甘味料含まれるものになるかと思いますが、5gは少々多すぎるかと思います。(全体の20%が炭水化物ということですからね…)
ちなみにこちらの商品、かなり有名で非常に売れている商品です。
こういった売れている商品でも必ずしも内容が良いとは限りません。
グラムあたりが安くても「混ぜ物」が多ければ結果的にコスパは悪くなります。
味
サプリメントを選ぶにあたって、「味」も重要な要素です。
不味いサプリメントだと継続して飲み続けれないので、美味しくて飲みやすいものを選びたいところです。
EAAはトレーニング中に飲むことが多いので、甘すぎるものよりサッパリしたフレーバーのものを選ぶことをおすすめします。
価格
商品の価格も継続して使用していくうえで重要な要素です。
高ければいいわけでもありませんし、安くても内容が粗悪なものであれば、安物買いの銭失いになります。
では、価格を比較するにあたりどのように判断していけばいいのでしょうか?
グラムあたりの価格で判断?
グラム当たりの値段で判断するのはおすすめしません。
前述の通り、”混ぜ物”をしているサプリメントが数多く存在するからです。
例えば、同じ100gのEAAサプリメントでも、「純粋なEAA100g」で5,000円の商品と、「EAA50g+安価な混ぜ物50g」で4,000円の商品があった場合、どちらがコスパがいいでしょうか?
内容を考慮せずに考えると4,000円の商品の方が安いですが、成分構成を見ると5,000円の商品の方がお得であることが理解いただけると思います。
EAAのグラムあたりの価格で判断?
じゃあ、EAAのグラムあたりの価格で比較すればいいのかというと、そういうわけでもありません。
前述したとおり、EAAのうちBCAAは比較的安価です。
EAAでコストがかかっているのは、BCAA以外の6種類のアミノ酸部分です。
EAAの量が多いように見えても、ほとんどBCAAで構成されているサプリメントも珍しくありませんので、EAAの量だけで騙されないようにしましょう。
BCAA以外のアミノ酸あたりの価格で判断
これが一番合理的な判断方法になります。
EAAに含まれる「BCAA以外のアミノ酸量あたりの価格」が、その製品がお買い得かどうかを判断できるベストなポイントかと思います。
ただし、判断するにあたり、計算等々がかなり面倒くさいかと思います。
この部分については本記事の後半に各製品の比較表を載せていますので、そちらを参考にしてみてください。
安全度
口に入れるものなので、できるだけ安心・安全な製品を選びたいですよね。
やはり海外メーカーの製品よりも、国内メーカーの方が安心です。
海外メーカーのサプリメントについて、本来、成分として含まれない成分が生産過程で混入していたという事例が数多く報告されています。
記憶に新しい事例でいえば、某海外サプリメントメーカーのプロテインバーに大量の虫が混入していたという事件もありました。
やはり海外製のサプリメントは安価な分、リスキーな側面もあります。
安心・安全な製品を選びたい方、ドーピングチェックのある競技をされている方はできるだけ国産の製品を選ぶ方が賢明かと思います。
EAAおすすめランキング
ここまでの内容を踏まえて、おすすめのEAAトップ5をご紹介します!
第5位:ハルクファクター EAA
成分 :★★★★★★☆☆☆☆
味 :★★★☆☆☆☆☆☆☆
価格 :★★★★★★★★★★
安全度:★★★★★★★★☆☆
EAA1gあたりの価格が10円と、かなりリーズナブルな商品です。コストパフォーマンスはかなり高いですが、トリプトファンが入っていないことと、味がかなり不味いので5位という順位付けになりました。できるだけ安いEAAをお求めの方におすすめです!
第4位:NutraBio イントラブラスト
成分 :★★★★★☆☆☆☆☆
味 :★★★★★★★★★★
価格 :★★★★★★★★☆☆
安全度:★★★★★☆☆☆☆☆
EAA以外の成分が多く、成分構成はいまいちですが、味についてはEAAサプリメントの中でもトップクラスで、ジュースとして飲めるぐらい美味しいです。「飲み続けたいので美味しいものを選びたい!」という方には非常におすすめです。
第3位:ファイン・ラボ ファイナルEAA+HMB
成分 :★★★★★★☆☆☆☆
味 :★★★★★★★★☆☆
価格 :★★★★★★★★☆☆
安全度:★★★★★★★★★★
トリプトファンが入っていないところが気になりますが、全体に占めるEAAの割合が84%と高く、味も美味しいので非常にバランスが優れた商品です。HMBが含有されているので、HMBも併せて摂りたいという方にオススメです。
第2位:GronG COMPLETE EAA
成分 :★★★★★★★☆☆☆
味 :★★★★★★★★☆☆
価格 :★★★★★★★★★☆
安全度:★★★★★★★★★☆
全体に占めるEAAの割合は76%ですが、トリプトファンもしっかり含まれているので、EAAの成分構成については申し分ありません。味の種類も豊富、しかも美味しいので、EAAを初めて飲む方には特におすすめしたい商品です。
第1位:MPN EAA9
成分 :★★★★★★★★★★
味 :★★★★★★☆☆☆☆
価格 :★★★★★★★★★☆
安全度:★★★★★★★★★★
全体に占めるEAAの割合は脅威の98%!BCAA以外のアミノ酸含有量も多く、コスパ抜群です。味については、EAAの純度が高いことからアミノ酸特有の苦みが気になるところですが、成分重視のプロ志向の方には一番おすすめしたい商品です。
EAA各製品比較まとめ
総合評価 | |||||||||||
パッケージ | |||||||||||
製品名 | EAA9 | COMPLETE EAA | ファイナルEAA+HMB | INTRA BLAST | EAA | EAA9 | EAA | EAA+HMB | Impact EAA | Purple Wraath | ALL9AMINO |
メーカー | MPN | GronG | FINELABO | NutraBio | ハルクファクター | VALX | バルクスポーツ | Kentai | MYPROTEIN | Controlled Labs | Dymatize Nutrition |
生産国 | 国内 | 国内 | 国内 | 海外 | 国内 | 国内 | 国内 | 国内 | 海外 | 海外 | 海外 |
味 | △ | ○ | ○ | ◎ | × | ○ | × | △ | △ | ◎ | ◎ |
トリプトファン 含有 |
○ | ○ | – | ○ | – | ○ | – | ○ | ○ | – | ○ |
BCAA 総量※ |
42,452mg | 35,300mg | 40,910mg | 30,911mg | 37,500mg | 36,000mg | 32,838mg | 16,375mg | 50,000mg | ? | 48,000mg |
BCAA以外 総量※ |
55,614mg | 41,100mg | 43,490mg | 10,881mg | 43,958mg | 22,600mg | 48,243mg | 14,750mg | 29,556mg | ? | 18,667mg |
EAA 総量※ |
98,066mg | 76,400mg | 84,400mg | 41,792mg | 81,458mg | 58,600mg | 81,081mg | 31,125mg | 79,556mg | 56,911mg | 66,667mg |
EAA含有率 | 98% | 76% | 84% | 42% | 81% | 59% | 81% | 31% | 80% | 57% | 67% |
EAA1gあたり |
22円 | 11円 | 20円 | 14円 | 10円 | 23円 | 16円 | 106円 | 18円 | 12円 | 11円 |
BCAA以外 1gあたり |
38円 | 21円 | 39円 | 55円 | 18円 | 59円 | 28円 | 224円 | 48円 | ? | 39円 |
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※100gあたり換算
いかがでしたでしょうか?
「有名人が勧めてるから」「あの人が愛飲しているから」という理由で商品を選んでいた方は面食らった内容だったかと思います。
ランキングは管理人の主観も入っていますので、味や成分、価格のバランスを見ながら自分に最適なEAAサプリメントを見つけてみてください。