サプリメント

BCAAやグルタミンはカロリーに含める?アミノ酸はタンパク質としてカウントする?

読者

BCAAやグルタミンはタンパク質としてカウントするの?

読者

アミノ酸類のカロリーって計算すべき?

こんな方に向けた記事です。

目標カロリー設定やPFC計算をする際、アミノ酸類をカロリーとしてカウントすべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。海外のアミノ酸系のサプリメントが0kcal表記になっていることが多いからか、アミノ酸類をカロリー計算に含めない人が多い印象ですが、BCAAやグルタミンといったアミノ酸にもしっかりカロリーがあります

今回はアミノ酸のカロリーについてや、なぜ海外のアミノ酸系サプリメントは0kcal表記となっているかについて、わかりやすく解説いたします。

そもそもカロリーって何?

”カロリー”とはエネルギーの単位のことで、正式には『熱量』もしくは『エネルギー』といい、単位はkcal(キロカロリー)で表されます。1ℓの水を1℃上げるために必要なエネルギーが1kcalです。

食べ物のカロリーというのは、一言でいうと、「体内で燃焼させることで得られるエネルギー」のことです。

例えば、100kcalの食べ物を食べた場合、その食べ物に含まれる栄養素を体内で燃焼させることで、100kcal分のエネルギーを体で使うことができます。

一方、カロリーがないもの(水や0kcal食品など)は燃焼させる栄養素を含まないため、体内でエネルギーを得ることができません。

これらのことから、”エネルギー源になるもの”にはカロリーがある”エネルギー源にならないもの”にはカロリーがないという考え方ができます。

アミノ酸にはカロリーがある

アミノ酸は体内でエネルギー源として使用されます。前節で解説した通り、エネルギー源になるということはカロリーがあるということです。

アミノ酸はタンパク質と同様、1gあたり4kcalのエネルギーを有しています。つまり、BCAAグルタミンアルギニンといった単体のアミノ酸も1gあたり4kcalのカロリーがあります

そもそもタンパク質はアミノ酸の集合体です。炭水化物を構成するブドウ糖や果糖自体にカロリーがあるように、タンパク質を構成するアミノ酸自体にもカロリーがあります。

過剰摂取すればカロリー過多になる可能性もありますので、「アミノ酸にはカロリーがある」という認識をしっかりと持つようにしましょう。

アミノ酸はタンパク質量としてカウントすべき

目標PFCを設定するにあたり、まず最初に摂取カロリーを決めるのが一般的な手法になるかと思います。摂取カロリーを決めた後に、その”内訳”としてPFCそれぞれの量を設定していきます。

カロリーの”内訳”としてPFCを設定するので、カロリーを持っているアミノ酸を省くことはできません。よって、アミノ酸はタンパク質としてカウントすべきです。

アミノ酸をPFCから除外してしまうと、目標PFCの食事+アミノ酸となってしまい、実質摂取カロリーが目標摂取カロリーを超えることになってしまいます。

PFC計算をする際は、アミノ酸もタンパク質としてしっかりカウントしましょう。

海外のアミノ酸サプリが0kcalとなっているのはなぜ?

読者

アミノ酸にはカロリーがあるのに海外のアミノ酸サプリの成分表示が0kcalなのは何故?

こう考える方も多いと思います。海外のBCAAといえば『Xtend』ですが、Xtendの成分表示では”calories”の欄が0kcalとなっています。

Xtendの成分表示

これは米国食品医薬品局(FDA)が制定しているサプリメントの成分表示ルールに、

  1. 単体のアミノ酸の場合、その製品のタンパク質量として表示してはならない
  2. 製品のカロリーは、タンパク質・炭水化物・脂質の合計を表示する事

という取決めがあることから、アミノ酸はタンパク質としてカウントされず、0kcalという表記になってしまっています。

日本の製品を見てみると、BCAAやグルタミン単体のサプリメントでもカロリーやタンパク質量がしっかりとカウントされています。

バルクスポーツBCAAの成分表示(公式HPより)
バルクスポーツグルタミンの成分表示(公式HPより)

海外のアミノ酸サプリを摂取するときはカロリー表記を鵜呑みにせず、含まれるアミノ酸の量をしっかり確認するようにしましょう。(アミノ酸の合計量×4kcalでカロリーが算出できます)

同じ量を摂っているなら計算から省いてもOK

そもそも、カロリーやPFCを設定する一番の目的は『食事を変更するときの指標にするため』です。今の食事からどれぐらい減らすか、増やすかというのをわかりやすくするために現状把握するための指標として目標値を設定しています。

つまり、どの時期も同じ量のアミノ酸を摂取しているのであれば、それ以外の摂取カロリーとPFCを管理しておくことで「どれぐらい減らしたか、増やしたか」は把握できるので、計算から省いても問題ありません。

ただし、アミノ酸はタンパク質としてカウントするので、食事から摂る炭水化物や脂質をカットしすぎると、摂取カロリーに占めるタンパク質の割合が大きくなりすぎるのでそこだけは注意しましょう。

まとめ

  • BCAAやグルタミンといったアミノ酸にはカロリーがある
  • アミノ酸はタンパク質としてカウントする
  • 海外製アミノ酸系サプリメントが0kcalとなっているのは米国の食品表示法が原因
  • アミノ酸を同じ量を摂り続けているのであれば計算から省いてもOK

カロリーは一種の指標であり、「○○キロカロリー摂れば絞れる」といったような絶対的なものではないので、そこまで厳密に計算する必要はないとは思いますが、アミノ酸にもカロリーがあることをしっかり認識した上で、カロリーやPFCの目標設定をしていくべきだと思います。

特にトレーナーなど、指導する身である方は本内容についてしっかり理解しておくべきです。

正しい知識を持ったうえで、効率的にボディメイクに励みましょう。