デッドリフトの正しいフォームが知りたい…
フォームがなかなか安定しない…
こんな方に向けたトレーニング解説記事です。
フィジーク大会優勝経験のある管理人が正しいフォームとコツを解説します。
鍛えられる部位

青字:協働筋(補助的に力を発揮する部位)
使用する器具
バーベル

基本フォームの解説

- 床にバーベルを置く。(パワーラック内で行うときはセーフティラックを取り外す。取り外せない場合はセーフティラックを一番下まで下げて、その上にバーベルを置く。)
- 膝を軽く曲げたときにバーがすねに当たる位置に立つ。足幅は腰幅ぐらい。
- 腰を落とし、肩幅ぐらいの手幅でバーを握る。
- 背中をまっすぐにし、膝は90°ぐらいの角度で曲げる。このとき、肩甲骨の真下にバーベルがくるようにセッティングする。
- 背中が丸まらないよう注意しながらバーベルを引き上げる。 バーベルが体から離れないよう、自分の方向に引きつけながらバーベルを持ち上げる。
- フィニッシュで肩を後ろに引くイメージで胸を張り、広背筋を収縮させる。
- バーを上げきったら、背中が丸まらないよう注意しながらバーベルを床に下していく。
- 床で一旦バーベルを静止させてから再度同じ手順で動作を行う。
ポイントとコツ
背中は真っすぐをキープする

バーベルを上げるときに背中が丸まってしまっています。重量設定が重すぎるときによく起こるミスです。背中が丸まると腰への負担が大きくなり、ケガの原因になります。

バーベルを上げるとき、背中は”真っすぐ”を意識しましょう。お腹に力を入れ、あごを上げすぎずに動作すれば自然と背中が真っすぐになります。背中を真っすぐキープできないときは、重量を落して、丁寧に動作してみましょう。
腰の位置は高すぎず低すぎず

スタートポジションでのお尻の位置が高く、上体と床がほとんど平行になっています。このフォームで行うと、ハムストリングやお尻への負荷の割合が大きくなってしまい、ターゲットである背中への負荷が低減してしまいます。(腰の位置が高いこのフォームは「スティフレッグデッドリフト」や「ルーマニアンデッドリフト」といった別種目のフォームに近い動きとなります。)

スタートポジションで腰を落としすぎており、大腿(太もも)が床と平行な位置からスタートしてしまっています。このフォームで行うと、初動での脚(特に大腿四頭筋)の関与が大きくなり、ターゲットである背中やハムストリングに十分にな負荷がかかりません。

膝(ひざ)を軽く曲げ、上体が床に対して45度ぐらいの角度になるよう意識し、スタートポジションを固めましょう。
バーを身体から離さない

バーベルを上げるときに、バーベルが身体から離れてしまっています。初心者の方によく見られるミスです。バーベルが体から離れると背中が丸まりやすくなり、腰を痛める原因になります。

バーベルが常に脚に接触しているのがわかると思います。バーベルを引き上げるときは、自分の脚にこすりつけるぐらいのイメージで、常に身体の近くを通るように意識しましょう。
身体がのけ反らないように

バーベルを引くことを意識しすぎて後ろにのけ反りすぎないように注意しましょう。腰を痛める原因になります。

フィニッシュポジションはこれぐらいを目安にしましょう。これ以上後ろに引くと身体がのけ反ってしまいます。バーベルを引ききることも重要ですが、やりすぎには注意しましょう。
他にも細かいポイントはいくつかありますが、上記のポイントさえ守っていれば、ターゲットの部位は必ず成長するはずです。
おすすめトレーニングギア
トレーニングベルト
トレーニングベルトを使用することで腹圧が高まり、フォームが安定し、力を発揮しやすくなります。
安価なトレーニングベルトは「安かろう悪かろう」が多いので、迷うのであればゴールドジム製がオススメです!
パワーグリップ
回数やセット数を重ねると対象筋よりも先に握力(前腕)がもたなくなります。そういった場合はこのパワーグリップを使用することをおすすめします。前腕が疲労しにくくなるので、背中だけを集中して追い込むことができます。
安価なパワーグリップはベロの部分が薄いものが多く、劣化の早いものが多いです。「安物買いの銭失い」にならないよう高品質なゴールドジム製のパワーグリップをおすすめします。
リストストラップ
パワーグリップ同様、握力を補助するアイテムになります。パワーグリップより安価かつ使用時に手首の動きに制限がかからないという利点がありますが、使用には慣れが必要です。
安価な合皮製のリストストラップは汗で劣化して切れることもあるので、安全面も考慮すると、ゴールドジムなどの信頼性のあるメーカーの商品を選択した方が賢明です。